震災とコンパニオン・アニマル

2017.01.17 Tuesday

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    〜阪神淡路大震災と新潟中越地震で、被災動物と接した経験から〜

     

    1.災害が起こった時に犬・猫に起こる問題


    .僖縫奪になる


    異常行動を取る


    I袖い砲覆


    せ続的なストレス


    ズ匈音・避難時のケガ


    持病がある場合の悪化


    Ч塋不明になる(家が倒壊したり、街の様子が急変したことにより視界がついていかない、災害後の火事や降雪などで匂いの分別ができなくなる、パニックになり帰れなくなる 等)


    ┿瑤ぜ腓販イ譴討靴泙辰進浪コンパニオン・アニマルの野生化


    「家が倒壊して復旧に時間がかかる」「飼い主が死んでしまう」「飼い主がケガを負ったり病気になってしまい、動けなくなる」などにより、やむなくコンパニオン・アニマルを里子に出さなくてはいけなくなる。


    災害規模が大きいほど人間の救助が優先となるため、救援活動に遅れがみられる。

     

    被災動物の数は地震後日にちが経つほど多くなるため、受け入れ先がいずれも満杯の状態になってしまう。(やむなく、殺処分された子たちもたくさんいました。)

     

    〆綽醒枯大震災のときは、とにかくパニックになる犬・猫が多かったです。私が体験した、阪神淡路大震災のときの動物救援のボランティア活動は、地震規模が大きく、また街の様子もまるでゴジラがそこで戦いを繰り広げたような、映画の1シー
    ンをみているような中での救援活動でした。大きな地震、立て続けに起こる余震に怯えているコンパニオン・アニマルたちも、パニックになって鳴き続けたりしている子が多くいました。

     

    ,判妬するかもしれませんが、パニックになったり強いストレスを感じることによって、鳴き続ける、同じ方向にグルグルと回る、うなる、(猫の場合毛を逆立てて人を寄せ付けない)咬む などの異常行動がみられました。

     

    人と同じく、高齢の子や元々持病のある子は、地震前には元気だったのに病気になったりしていました。理由としては、下記い離好肇譽垢簇莽などが重なったためと考えられます。

     

    せ続的なストレスについては、繰り返される余震とやはり家ではない場所(避難所や救護所)での生活を余儀なくされているということからが大きかったと感じます。知らない人、知らない場所、いつもとは違う風景、こうした中で持続的ストレスから
    体調を崩すコンパニオン・アニマルも多くいました。

     

    ズ匈音に倒れた建物やモノの下敷きになったり、飛んできたガラスの破片や瓦礫で手足に傷を負う子もいました。また、避難時に残骸物を踏んだり、余震によって上からモノが落ちてきたり、人が一気に1つの場所に押し寄せたりしたために足を踏
    まれてケガをした子もいました。


    持病がある場合は、こうした事態になるとまず、発作などが頻繁になったり、今まで治まっていた症状が再発したりということが多くみられるということが災害救助ボランティアをして一番感じた点でした。

     

    Г泙此避難所自体は、コンパニオン・アニマルの同伴は原則的には不可であるため、避難所の運営責任者(ボランティア・リーダー)の裁量で、コンパニオン・アニマルを避難所の中にも入れていい避難所と、全くダメというところがありましたので、ただでさえ、パニックやストレスが多くなっているところに、家族と離れて過ごさなくてはならないコンパニオン・アニマルは、精神面でもかなり負担が大きかったであろうと感じました。

    また、中には(特に高齢者に同様のことをした人が多かったのですが)意図的にリードを放し、「逃げろ」と犬たちを逃がした人も少なくありませんでした。高齢者の人々は自分たちのことで精一杯になることが必須であると考え、将来を悲観し、「『命だけでも助かって欲しい』とリードを放してわざと逃がしました。」という方のお話も多数聞きました。その子たちを後になってから探す方も居れば、家が倒壊してしまい仮設住宅への入居を余儀なくされた方や、地震によって病気が悪化したり、ケガをされて動けなくなった方などは、「誰かにみつけてもらって、新しい家族と新しい生活を始めてほしい」そう願っている方もいました。しかしながら、動物救護センターに保護された子の全てが、新しい飼い主に引き取られたり、元の飼い主に戻されるわけではありませんでした。

    多くの犬猫たちは、行き場がなくやむを得ず殺処分されてしまったことは、本当に残念な事実です。

     

    Г琶欷遒気譴覆ったコンパニオン・アニマルは2週間ほど経つと野生化していっているという声が多く聞かれました。そうした子は捕獲の対象となり、やはりやむを得ず殺処分という道を辿ることが多かったようでした。

     

    里子に出されたコンパニオン・アニマルと里親希望の方のコーディネイターもさせて頂きました。子犬や若く元気な子や純血種の子という希望が多く、災害時であるのに、里親希望の方でも無条件に引き取ってくださるという方は少なく、条件や希望を言ってこられる方が多かったため、里親希望のつかなかった子のその後は県によって処分の道を取ったことを後から聞かされ、涙のにじむ思いでした。

     

    災害規模が大きくなるほど、やはり人命優先になるのはやむを得ないとしても、動物の救援活動については、全国からボランティアの希望がたくさんあるにも関わらず、県や自治体の対応が遅いという感じは否めませんでした。

     

    日にちが経つほど、実際保護する動物の数は増えていきます。それでも受け入れの対応ができる施設は限られているため、里親探しと並行しながらでも、傷ついたり、病気のある子、障害を持っている子などはもらい手がつかないという悪循環で、やはりこれも多くの殺処分に繋がってしまった要因であったのではないかと、振り返ることができる事実だと感じています。

     

     

    2.避難所で犬・猫に起こる健康面での問題

     

    先にお話しさせて頂いたとおり、避難所の中へのペットの連れ込みは原則的には厳禁となっているところが多いです。しかしながら、避難所単位のボランティア・リーダーの方の裁量で、避難所に(離れた場所であっても)一緒に居る子たちの中では、1のい任盻劼戮討りますように、慣れない場所や人に対する持続的なストレスから、食欲不振、下痢や便秘、嘔吐、膀胱炎などになる子がいました。

     

    また、仮設されていた何箇所かのコンパニオン・アニマルの一時救護所(そこから、県の管理センターなどに搬送される)では、場所が限られていることもあり、ネコや小型犬は全てゲージに入れられて、積み上げられている状況でした。中型以上の犬は外にリードで繋がれ、そこを順番にボランティアが、投薬をしたり、食事の世話をしたり、散歩に行ったりしていたのですが、やはり外は寒いので、保温に気を使っていても、下痢や膀胱炎になる子も少なくなかったです。

     

    ネコは全く知らない人に世話をされること自体、かなりのストレスになっている部分が全体として感じた印象でした。イヌも状況が飲み込めず、ずっと鳴き続けている子もいました。(その子は鳴き声の問題から、避難所に一緒に居ることができなかったそうです。)

     

    以上のように、イヌもネコも事態が把握できず、そこでの滞在が長期になることで現実を受け入れていく子と、ストレスが大きくなる子に、性格的に分かれていたような印象がありました。いずれにしても、精神面のケアのが肉体面のケアと同時進行される必要性と重要性を痛感しました。

     

        
    新潟中越地震の時、小千谷市総合体育館駐車場でコンパニオン・アニマルの救援活動を行いました。

     


    被害を受けた関越自動車道

     

    小千谷市総合体育館

     

     

     


    被災したワンちゃん

     

    被災したワンちゃん

     

    コンパニオン・アニマルの相談窓口

     

    地元の獣医師会の有志の方々と協力

     


    <新潟中越地震>どうする被災地ペット 動物救済本部を設置(毎日新聞) 

    新潟県中越地震で小千谷市の目崎幸代さん(43)は、飼い犬と過ごすため車中泊を再開した翌朝、エコノミークラス症候群とみられる症状により命を落としていた。背景には、避難所内に犬や猫などを持ち込めない事情がある。ペットをどう扱うのか、余震や環境の変化で体調を崩すペットも出ている。こうした問題に対応しようと、県と動物愛護団体が動物救済本部を設置し、ペットを守る取り組みを始めた。

    ■ペット連れ不可で
    小千谷市元町の新聞店員、柳沢智海さん(45)と妹典子さん(41)は、市総合体育館の玄関先で、雑種犬「マコ」の世話をしている。鳴き声などがトラブルの元になるため、ペットを避難所に入れられないからだ。
    兄妹は、体育館に避難した26日から24時間態勢で交代しながらマコの面倒をみる。マコを毛布にくるみ、自分も毛布をかぶり寒さをしのぐ。睡眠時間は1日3〜5時間。智海さんは「マコは人間で言えば80歳を超える。体調を崩しやすいので他に預けられない」と話す。

    ■ペットもストレス
    小千谷市総合体育館駐車場では、NPO(非営利組織)・犬文化創造ネットワーク(東京都)が窓口を設け、獣医らが相談に乗っている。3日間で約60人が訪れた。ストレスに関する相談が多く、「普段通りに遊んであげて」と助言している。近く犬50匹分の一時預かり所を同駐車場に設ける予定だ。大木政春理事長(42)は「ペットの快適な環境を整えることが、人間の安心につながる」と説明する。

    ■動物救済本部
    救済本部は(1)義援金やボランティア募集(2)ペットフードなど救援物資の調達と被災地でのエサやり(3)迷い犬や猫の一時保護、里親探し――などを実施する予定だ。
    県は地震後、飼い主からの要請に応じて、県内の動物管理センターでペットの一時預かりを受け付けている。全村避難をしている山古志村については、県が取り残されたペットの有無を調べている。環境省も近く新潟県に職員を派遣し、県担当者、動物愛護団体の関係者とともに、今後の対応策について話し合う。
    救済本部の連絡先は日本動物愛護協会(電話03・3409・1868)。義援金の振込口座は三井住友銀行麻布支店普通0964065。
    神戸市獣医師会の市田成勝獣医師(56)の話 被災者にとって、犬の散歩や世話をする間だけでも、震災以前の生活に戻ることができるので、ペットと触れ合うことで癒やし効果はある。ただ、動物が身近にいることを嫌がる人もいるため、ペットが好きな人とそうでない人の避難所を分ける工夫が必要だ。

     

     

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